哀しい結末。

山口県の徳山高専の女子学生殺人事件で、逃走していた容疑者の少年が、遺体で発見されましたね。
捜査からかなりの日数が経っているにもかかわらず、足取りがつかめていなかったので、「もしや……」と思っていましたから、
「やはり」という思いのほうが強いです。
遺体の損傷状況から、逃走後、すぐに首つり自殺したと見られているそう。
なぜ、少年は少女を殺してしまったのか――少年の死により、その答えは永遠に謎のままとなってしまいました。

報道でちらりと見た程度ですが、殺された少女は、ピアノやバレエのコンクールで賞を取るなど、芸術の才能に恵まれてそうですね。
現在は、勉強を優先するため、お休みしているようですが。
彼女の死を悼む声とともに、才能ある人物の喪失を惜しむ声が、漏れ聞こえてきました。

親よりも先に子どもが亡くなることを、「逆縁」、「不孝」と言うそうですが、
掌中の珠のように愛情を一身に注いで育てたわが子を失った両親の悲しみは、
とてつもなく深いと思います。

ニュースで、容疑者の両親のコメントが伝えられていました。
息子に、生きて罪を償ってほしかったこと、
被害者に対する謝罪の気持ちなどが、真摯に綴られていて、
被害者の両親のつらく、切ない気持ちが、その文面から感じられました。

最近、事件の加害者（の関係者）なのに、
自分の罪を認めようとしなかったり、開き直ったような態度を見せたり、
かえって自分が被害者のように振る舞うのを見ていて、
怒りを通して呆れを感じることが多かったのですが、
両親の対応に、少しだけ救われた思いがしました。
でも、亡くなったふたりは戻ってこないのですが……。

亡くなったふたりのご冥福を祈ります。